シマちゃんのインフィニティFXブログ

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日産GT−Rの開発秘話 訂正版
雨の中2日間に渡り幕張メッセに通い、GT−Rの情報を中心に取材をしてきたが、「GT−Rコックピット1分間乗車体験」の際に開発を担当されたスタッフのお一人に伺ったお話が何より有意義だった。

そのお話を聞いて感じた事は、新型日産GT−Rは開発陣のこの車に対する思い入れと情熱、それに優れた技術力とチームワークのコラボレーションにより生み出されたという事だった。

1時間にも渡りお聴きしたお話をセクションに分けてご披露したい。

コンセプト
Q[開発に当たって一番に大切にしたコンセプトは何ですか?」
A「とにかくドイツのニュルブルクリンクで8分を切れる車を造る事に意味があった。そして、願わくばポルシェ911ターボより早い車を造りたかった。
その為に、ニュルで5,000kmにも及ぶ耐久テストを繰り返し、ウエット路面にも係らず7分38秒というポルシェ911ターボをも凌ぐ好タイムを出す事が出来た。
ドイツは9月を過ぎると朝露が降りてくる為、ドライでのトライアルは来春になってしまうだろう。でも、ウエットでこのタイムを出せる800万以下の市販車はGT−Rをおいて他にはない。」と語る。
価格の話に及ぶと「もっと高く売っても良い車だと思う」と・・・。
これは苦労して開発した人の本音だと思うし、実車を目の当たりにして開発陣のお話を聞くと自分もそう思えてくる。

日本の行政の壁
当初よりGT−Rに与えられるハイパフォーマンス性能が日本の行政に認められるのか?という疑問があった。
高速道路はは100km/hが法定最高速度の日本である。
昨今、大きくクローズアップされている排気ガスの問題や地球温暖化の問題も逆風の一部でしかないほど障害は多かったはずである。
そこで実際の国土交通省へのアプローチを伺ってみた。
Q「国土交通省からの認可を得るのに問題ありませんでしたか?」
A「大排気量、高出力でも全運転域でクリーンな排気ガス排出を達成できた点と、省燃費性能をしっかりアピールした。例えば今や世界的に認められているエコカーの代表ともいえるトヨタプリウスでさえ、150km/hで加速すればかなり濃い混合気を必要とし、排出ガスも燃費性能も悪化する。しかしGT−Rは全運転域において、燃料が最もクリーンに燃えるとされる理論空燃費付近での高出力化とクリーン排ガス性能をマッチングさせた。そこをアピールしたのですが多分認めてくれたんでしょう」と教えてくれた。
確かにこのジャンルの車では類を見ない燃費の良さである。
やはり日産は凄い!技術の日産が戻ってきた事を実感し、心が弾んだ。

ブレーキ
Q「今回採用したブレンボ製キャリパーはモノブロック一体形成であるそうですが、ブレンボのオリジナル製品なのか?」と尋ねてみた。
A「このブレーキはブレンボ製ではあるものの、日産のノウハウも相当注ぎ込んでいます。補強ボルトの設置位置やリブの形状、マウンティングの向きや取り付け方法、ブレンボと日産の技術をコラボレートさせて共同開発した自信を持ってお勧めできるGT−Rオリジナルのブレーキシステムです。」

Q「WEBの写真にフロントブレーキローターを真っ赤に焼きながらニュルを疾走しているショットが有りましたが、本当にあんなに真っ赤に焼いて走ってたんですか?また、あれでブレーキ効くんですか?」
A「はい、制動力は落ちていますがあれでもちゃんと効く様に造っています。これまでの日産の考えは『フェードさせない』という考え方でしたが、GT−Rでは『フェードしても効くブレーキ』を作りました。」

Q「でもあれではブレーキフルードがもたないのでは?」と尋ねると
A「ブレーキフルードもDOT4規格にしたGT−R専用品を作りました。」との事。そうでしょうね、アレでベーパーロック現象を起さないフルードは偉い!

Q「ローター径を380mmとした理由は有るのですか?」
A「はい、ホイールやパワートレーン系とのバランスで選択しましたが、途中もう少し大きいローターに変更しようか?という話も有ったが、そこは予算の都合も有りそのまま進める事となったんです。」

KMGARAGEがFXの為に設定したフェラーリF40・F50用ブレンボ製キャリパーを流用したオリジナルフロントブレーキシステムも、やはり380mmローターを採用している。
やはり20インチホイールにはこの辺が限界に近いのである。
日産も同様の見解だったようだ。

パワートレーン系の話
カーボンファイバー製ドライブシャフト+トランスアクスルユニット(リヤディファレンシャルユニット一体)の採用には振動の軽減と前後ウエイトバランスの最適化という理由がある。
エンジンとミッションを一緒にすると、2つの振動が増幅してしまう為、2つの振動減を切り離し、尚且つその間をフレキシビリティーが高く軽量であるカーボンファイバー製の中空ドライブシャフトを採用した。
但しトランスアクスルからフロントデフに戻るシャフトは中空のスチール製となる。」

タイヤ
「今回の20インチランフラットタイヤはBSさんとヨコハマさんがGT−R専用に造ってくれたんです。」
Q「GT−Rの専用サイトで北米の雪の中をQX56と一緒に走っている映像が有りましたが、あれもこのタイヤですか?」
A「いいえ、あれは確か北米専売で設定する予定のオールシーズンタイヤで、なかなか良いタイヤですよ。GT−Rはそのオールシーズンタイヤでもニュルで8分を切る事ができます。」

Q「日本ではそのオールシーズンタイヤの販売は無いんですか?また、どこのメーカーさんのタイヤですか?」
A「オールシーズンタイヤは日本での販売予定はありませんが、BSさんが専用のスタッドレスを開発してくれる事になっています。」
「北米専売オールシーズンタイヤの開発メーカーは秘密なので言えません」
やけにここだけはガードが固かったんです。何でだろう?

テストカーの話
Q「WEBのテストカー走行シーンの撮影地は北米と欧州のようですが、未発売でしかも右ハンドルでナンバーが付けられるんですか?」
A「まず撮影はドイツのニュル、アウトバーン、北米のカリフォルニア、アリゾナ、車両は右ハンドルでした。ナンバーについてはアメリカは州によってはマニファクチャープレートというナンバープレートをメーカーに割り当ててくれるので、これさえ着ければ発売前の右ハンドルでも公道でもどこでもOKなんです。そういうところはアメリカは自動車メーカーに理解があるんです。ドイツは仮ナンバーでOKです。日本は全くダメですね、登録前の公道テストは絶対にOKしてくれません。先日TV番組撮影用の1号車にナンバーを付けたばかりですから日本での公道テストはこれからです。」
それでも発売前のフライング登録まではさせてもらえたようですネ。

ライバル車
Q「はじめからポルシェを目標に開発してこられた訳ですが、今日も出品のあるトヨタのLF−Aをどう見ていますか?」
A「あの車は全く眼中に有りません。というのはニュルでも何度も見ていますが、1〜2週流すだけで帰っちゃうんです。それに全然速くない。造り込みの考え方が我々とは全く違うようです。音は良かったですがスポーツカーとしての完成度は全く・・・ですね。ですので全くライバルとは思っていません。先方もGT−Rの走り込みも見てますし、タイムも取ってるでしょうから何も言えないんじゃないですか・・・」と自信満々の答えであった。
この話を聞いて、最初に書いたように「GT−Rと共に技術の日産が戻ってきた」と強く感じました。
日産が「日産GT−R」として新型GT−Rに技術の全てを注ぎ込んで開発した理由が少し解った気がした。

北米仕様
Q「北米仕様のスペックと発売時期は?」
A「北米仕様は2008年春に出せたら良いと思っていますが、少し遅れるかもしれませんネ。
スペックは左ハンドルになるのと、スピードリミッターが付いていないこと意外は同じで、エンジン性能も全く同じです。但し国によって排気ガス規制の基準が違うのでコンピューターには若干変更が入ります。」

スピードリミッター
Q「スピードリミッターが付くのは日本仕様だけですか?」
A「はい、日本では180km/hのスピードリミッター装着が必須ですが、他の仕向け地仕様にはスピードリミッターは有りませんので、エンジンのレブリミッターが作動するまで加速できます。310km/hで巡航可能です。
日本ではGPSシステムを利用して予め設定された場所、例えばサーキットなどでのみ自動的にリミッターが解除されるように設定されています。」

Q「今回のスピードリミッターの解除には相等のガードがかけられていると聞いていますが、やはり解除は出来ないんでしょうね?」
A「はい、国土交通省の指導もあり、リミッター解除をはじめ簡単にはパワーアップなどの改造が出来ないようにしてありますし、それらが原因で故障した場合には保証の適応が出来ません。」

保証についての注意点
補足として新型GT−Rのコンピューターシステムには「車両状態記憶装置」なるものが装備されていて、いつどのような運転状況であったのかが全て記憶されている。しかも部品の交換履歴までメモリーされてしまうので、下手な改造などして壊してしまうといくらノーマルに戻しても後の祭!保証は効かなくなる事を覚悟しておかなくては成らない。ご注意あれ!

サッチャム準拠車両防盗システム
Q「このシステムが付いていると保険料にも割引が反映されるんでしょうか?」
A「詳しい事はまだ解りませんが、イギリスでは保険協会が設立したサッチャム(ザ モーターインシュランス リペア リサーチ センター)が認めた盗難防止システムには最高クラスの車両保険割引が適応されるそうです。」
*車両の盗難に対する車両保険のようなシステムに最高の割引が適応されるという意味だと思います。
日本でも保険会社が認めてくれれば少しは車両保険料が割引になるかもしれませんね。『保険会社さん、どうぞ認めてください!!』

こんなやり取りをしているうちに「このGT−Rは買いだな」と本気で感じる様になりました。
開発に携わった方々の熱意と情熱がギューっと詰まっているように感じました。
本当は北米仕様発売まで待とうと思ってましたが、早くデモできるならデモカーに1台買っちゃおうかと今迷ってます。

皆さんも1台どうですか?
【2007.10.28 Sunday 16:42】 author : シマちゃん | 新型車情報 | comments(7) | trackbacks(4) | - | - |
コメント
すごい話ですね。なんか心にグッときました。

注目されてただけに色んな事を言われる車ですが、理屈抜きで凄い車を市販(量産)しましたね!日産は。
「スーパーカー」という死語?に近い表現を多用して
ますが、小学生だったあの頃のブームとワクワク感が
蘇ります。
BNR32デビュー時はグループAという明確な目的とステージがあり、これぞ「スカイラインGT-R」と誰もが納得しました。GTカーにアテーサという武器で無敵を誇りました。
では新型はどうなの…?

目指したところは「スーパーカー」だったんですね。
これで納得です。スカイラインという枠を外れたのも
世界が市場なのも環境性能との両立も。

団塊の世代の方達もこの「スーパーカー」という響きには心弾むでしょう。しかもGT-Rなら文句なし。

北米仕様もかなり魅力的ですが、早くデモカーとして
購入しないとこの車に関してはライバルが多そうですよ(笑)

どこよりも早いインプレやオリジナル製品に期待しております!

今回の「開発秘話」は本当にすごい内容だと思います
。これを取材できた社長はもっとスゴイです。混雑の中、お疲れさまでした。
【2007/10/30 12:14 AM】 likeaoyaji |
likeaoyaji さん
引き続きのコメントありがとうございます。
昨日時間を割いて記憶をたどりながら夢中で打ち込んだので誤字や表現不足、抜けていた記憶、自分のインプレッション、補足情報を追記・修正したものを先程リアップしてありますので、面倒でも再度お目通しくださいね。
また、お褒めのお言葉恐縮です。
とにかく対応して下さったスタッフの方に恵まれたに尽きます。(この方だけでなく、熱い想いをもった方々が何百人、何千人も携わって出来上がったんですから凄い車に違いありませんョ)
私も興味深いお話に感激してしまい、最後にお名前もお伺いし、GT−Rをバックに一緒に記念撮影もして頂きましたが、ご迷惑になってはいけないのでイニシャルすらご紹介できないのが残念でなりません。
やはり開発者ご本人のお話だからこそ『心にグッと来る』んですよネ。
私もこのブログを通じてGT−Rを造ってくれた方々の情熱を少しでもお伝え出来た事を大変嬉しく思います。
この日は、会社で仕事をしたい気持ちをやっとの思いいで振り切り、散々迷ったあげく「1分間の乗車体験」の為だけに雨の中を電車で出かけたのですが、今は『行って良かった』と確信しています。
これからも一人でも多くに方の心に響くブログに出来るよう頑張ります!
「GT−Rの開発秘話」は続編も続きます。
これからも応援よろしくお願いします。(感謝)
【2007/10/30 1:19 AM】 シマちゃん |
初めまして、こんにちは^^

大変興味深い話でまじまじと読んじゃいました。

北米仕様の左ハンドル車は当然リミッターが装着
されてない訳ですがこの日本で左ハンドルを購入するのは可能でしょうか?
【2007/11/09 5:06 PM】 ルーク |
ルークさん
コメントありがとうございます。
結論からお応えしますと、弊社は北米仕様のGT−Rを必ず輸入します。(断言)
しかし、情報を集めれば集めるほどその難易度の高さを感じずにはいられません。
というのも生産体制が量産というよりもハンドメイドに近い為に月産1000台の計画だと聞いています。
その中で海外向けの輸出車両をどのくらい造れるのかに掛かってきます。
この話も詳細をお伝えするには長くなり過ぎる為、後日記事にアップしますが、ここでは昨日の受注速報ではGT−Rの国内受注が2000台を突破した事だけお伝えしておきますネ。
また、シマちゃんは明日より渡米し、ロサンゼルスモーターショーを見てまいりますので、現地での情報を集めてブログにアップします。
今後ともご注目下さいね。

【2007/11/09 8:18 PM】 シマちゃん |
どうも返信ありがとうございます^^

実はGT-R注文するかどうか悩んでいたのですが
今まで外車党で出来れば左ハンドルがいいというのは
あったのですが一番の問題はリミッターで
躊躇してました。
逆輸入を待ちたいと思います。
またブログの方はちょくちょくは意見させて頂きますので是非とも情報が入ったらアップしてください。
宜しくお願いします。
【2007/11/10 1:08 PM】 ルーク |
180でリミッターって事はせいぜい10秒ぐらいしか全快加速できないんですね。日本じゃ。何かそれってすごく悲しくありません?wなんで北米使用にはリミッターが付いてないんだろう。こっちにも70マイル制限があるのに・・・
【2008/01/07 3:40 AM】 ケン |
ケンさんコメントありがとうございます。
ご質問?と言うか疑問に対する明確な回答は出来ませんが、一つ言えるのは「お国柄の違い」ではないでしょうか?
とにかく米国は自己責任の国です。
民主主義の皮を被った社会主義国家のようなどこかの国とは違うようです。
もう一つ言えるのは日本仕様に180km/hのリミッターが付いていしまうのは日本メーカー造った車では避けられない事だと思います。
行政の指導が厳しいですから。
しかし日本に輸入されている外国車の殆んどはそんなリミッターは付いていません。
日本仕様のGT−Rも「メーカーの自主規制」という名の行政のプレッシャーの被害車かもしれませんね。
もっと言うと日産もGT−Rの本来の市場を日本に求めていないのだと思います。
マーケットの規模からしてもそれは歴然です。
日本で先行販売した事には幾つもの理由がありますが。その中でも本場の市場に出す前の試販、つまり「実用テスト」の意味も大きいのだと考えています。ですからメーカーはディーラーに対しても「売らなくていいよ」的な姿勢と聞いています。
話がそれてしまいましたね。書いたら限が無いのでこの辺で失礼しますね。
【2008/01/07 10:40 AM】 シマちゃん |
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GT-Rのライバル
GT-Rに関して 凄い情報量のブログを見つけました。 レクサスLF-Aが ニュルで走りこんでないのばれちゃいました。 日産の担当者からも眼中に無いと明言。 数週走っただけで帰るなよ(笑) GT-Rは打倒ポルシェ911と早くから目標立ててましたからね。
【2007/11/09 12:16 AM】 ライカで撮る日常 |
レクサスIS-F、LF-A
志の違いと言ってしまえばそれまでですが IS-FやLF-Aのような高性能車を買う人ってサーキットの走行も視野に入れていたり 「あのポルシェにも劣らないんだぞ」 というパフォーマンス(サーキットのラップタイム)に満足して買う人がほとんどだと思うのですが..
【2007/11/29 2:18 PM】 ライカで撮る日常 |
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管理者の承認待ちトラックバックです。
【2011/08/11 11:49 PM】 - |
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管理者の承認待ちトラックバックです。
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